そのまま色んなドアの前を通って、小さな階段を上ったところに、理事長室はあった。


少しだけ堅苦しそうな茶色のドアを2回ノックする。


__コンコン。


「理事長、特別生です。」


「入りなさい。」


女性の声が聞こえて入ると、
そこにはあたしのおばさんこと、森ノ宮千鶴さんがいた。


「理事長、こちらが転入生の風間結衣さんですね。」


ヤンキーが理事長に言う。
この人、礼儀正しいんだね。

意外と真面目だったりして……。



というか、もうあたしの名前も全てお見通しなのね。
個人情報ただ漏れ。



「ええ、そうよ。しばらく外してくれないかしら?」


「わかりました。失礼します。」


ヤンキー、大和撫子ちゃん、黒髪イケメン、2つ結びの女の子が部屋を出ると…



「入学おめでとう。そしてようこそ、森ノ宮学園へ。」



と、理事長に言われた。



「ありがとうございます、理事長。」


「やだ、結衣ちゃんったら。二人だけの時は今まで通りでいいわよ。」


落ち着いた雰囲気のある、千鶴さんは大好き。一緒にいると、心が安らぐんだよね♪


「ミルクティー飲む?」


「あ、お願いします☆」


特に千鶴さんの淹れてくれるミルクティーは、すんごく美味しいの!!