…え?めまい?
こんな時に限って!?


「…気持ち悪い…」


下駄箱に寄りかかる。
おかしい…昨夜はちゃんと寝たはず…。
ついに視界が真っ暗になって、あたしはその場にしゃがみこんだ。

これ、真面目にヤバイ…。
こんなに酷いの、初めてだ。


そんなとき、誰かに声をかけられた。


「…おい、お前どうしたんだ ?」


少しハスキーな低い声。
あたしに声をかけてくれた男の子は……






見るからに不良少年。


茶髪に赤いメッシュが入っている。右耳には赤い石が埋め込まれてるピアス。
ヤンキーかなんかかなぁ?

でも声をかけてくれたってことは、優しい人だよね。


「ぜ、全然大丈夫で…」


そう言って立とうとするけど、足に力が入らない。視界もグラグラと揺れて…。


何これ~!?