理事長室を出た瞬間、
「ふぅーー、かったくるしいー!」
と古谷先生が叫んだ。
(小さくだけどね)
「えぇっと、結衣ちゃんだよね。あたしの事は美樹ちゃんとか美樹先生とかでいいから。」
フレンドリーだなぁー。
この先生が担任なら、楽しくなりそう!!
「あっ!結衣ちゃんって確か…。」
古谷先生、いや、これからは美樹先生って呼ぼうかな♪
美樹先生はひらめいたように言った。
「結衣ちゃんって、今年の入試トップ合格だったんだよね?」
「あっ、はい!もともと特待生だったんです。」
「すごいよねぇー。あたし高校生の時あんなに点数取れなかったよー。」
「いえいえ…。」
すると……
___ガッシャーン!!
ガラスか何か割れる音がした。
な、何事!?
「あぁーごめんね。まったくもう、うちの悪ガキがやんちゃしてるの。」
わ、悪ガキ!?
この年で??
「うっせーんだよ!!今度言ったら、一生その口喋れなくさせてやるかんな!」
怒鳴る男の子の声。
他のクラスからは、野次馬が見に来ている。
「まあ結衣ちゃん。じきなれるし大丈夫よ。」
ホントに大丈夫かなぁー……?
不安9,5割、期待0,5割……。