ピロリン♪      

ヴー・・・ヴー・・・


「ふぁーあ・・・ねむ・・・」

朝日の眩しさと握っているケータイの
バイブとメール着信音で
目が覚めた。

「・・・朝・・・?」

一体いつ寝てしまったのだろうか。
確か昨日は・・・ケータイで恋愛小説を読んでて・・・
まさかそのまま寝てしまったのか??
時計の針はもうAM7:40を指していた。

「やばっ!学校・・・今日朝礼じゃん!」

確か8:15分に体育館だったっけ・・・。とつぶやき、
転がるようにベッドから出ると、ブレザーに袖を通し、
いつものようにこげ茶の髪を後ろで一つに結い、私、鈴原真子は1階へ向かった。

「おはよう!つか、遅れる~!!」

「朝からドタドタうるさぁーい。カンキョー
ってもん考えれないの??」

ぐ・・・かわいくない妹。
小学生のくせに口だけ達者だ。

「ほら。朝からケンカしないでよ。さっさと食べて学校
いきなさいよ!」

うるさいオバサンもいるし・・・私は口から本音が出る前に
口にサラダのトマトをつっこむ。
みずみずしい味が口に広がる。うん。おいしい。
寝起きには最適だと思う。

「あんた・・・ゆっくり食べてるけど、もう7:53分よ?」

「あぁ!ヤバい!ごちそーさま!」

サラダのトマトがうらめしそうに私を見ている(気がする。)
ごめんね!トマト!嫌いなわけじゃないんだよ!
私はカバンにケータイをつっこむと、すぐ家を出た。