「奈々ー先生が呼んでるよー」



クラスの女子が奈々に話しかけた。



「ああ分かったー」



奈々は元気よく返事をした。



「ごめん奈々、ちょっと行ってくるわ。ごめんね」



「いいよ。行ってきなよ」



せっかく奈々とご飯食べられると思ってたのに…



まあいっか。屋上行って食べようかな。



落ち着かないし。



あたしはしぶしぶ屋上へ向かった。



――――………

屋上に着き、もうすでに誰かいる様子だった。



あたしはその人物に凍りついた。



この前あたしにナンパしてきた奴だ…



たしかこの人は陸上部で追いかけてきた時に、むっちゃ早かった人だ。