not ANGEL but BENUS

唖然とするボクを余所に、流流流は斬り込んでいった。





ボクが弾を当てた盾の部分、ほんの少し防御列が崩れたところを、流流流は逃さなかった。


流流流は全力疾走から走り幅跳びの様に跳躍し、

その怯んだ部分に強烈な飛び蹴りをくらわせた。全体重を乗せたその蹴りの威力がどれ程のものなのか、ボクには想像余りあるが、今ボクが目にしているのは、大の大人が軽々と吹き飛ばされ、盾が歪むという悪夢の光景だった。




そこから流流流は……止まらない。

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盾の内側へ侵入した流流流は、バレエ選手みたく、ぐるりとその場て、一回転した。




何が起きたかはわからない。が…

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二人、血を噴きながら倒れた。