病室に戻ると、お母さんの姿はなく、美緒の目は覚めていた。 「拓也…ごめんね、倒れちゃったみたい。」 「俺の方こそごめん。本当にごめん!!!」 俺は頭を下げた。 「やめてよ、本当に大丈夫だから。……離れちゃやだからね?」 美緒は涙目でそう言った。 「…ありがとう。」 ギュッと美緒の手を握った。