・・・最近、あたしはあたしがわからないよ。
自分で知らないことを口走ってて、怖い。
もしかして、おかしくなっちゃったんじゃないかって。
本当は助けて欲しいよ。
俊哉に、助けてって言いたい。
助けてって言って、抱きついて、頭撫でてもらって、言って欲しい。
「カズは大丈夫」
その一言でいい。
その一言が欲しくてたまらないの。
でも、あたしにそんな権利ない。
あたしは俊哉の彼女だ。
それはあたしだって、俊哉だって知ってる。
でも、それは・・・決まっていたこと。
あたしが俊哉に告白したワケじゃない。
俊哉があたしに告白したワケじゃない。
突然帰ってきた俊哉が、適当に言い放っただけのことなんだ。
だからあたしは・・・
俊哉に甘えちゃいけないんだよね。