「龍司~。
おばあちゃん来とるよ~。
下りてきぃー」


古い家の壁を震わせて
下からお母さんの声が
聞こえてきた。


僕は受験対策にと聞いていた
洋楽を止めておりた。


「こんばんは。
どうしたの??」


おばあちゃんに
声をかける。


玄関で座っていたおばあちゃんが僕の方に振り向いた。


白髪混じりの髪が
銀の糸のように光った。


田村のおばあちゃんは、
母方の親戚で
小さい頃からお世話になっていた。