「でもお口に合うかどうか…」



「いや、作ってくれただけでも嬉しい!沙弥はもう食べた?」



「ううん。まだです」



「じゃあ一緒に食べよ。今日はお店はディナー限定なんだ」


そういや今日はバレンタインデーだからな。



沙弥…


チョコとかくれんのかな…?



いや、もしかしてどうしようとかなやんでる?


俺の材料とか気にしてんのか?


いや、そんなもん気にしなくていいから、俺に作ってくれ~!!



俺は“沙弥の”チョコが食いたいんだよ!




そんな想いが届いたのか届かないのか…。



沙弥がちょこんと椅子に座った。


そして俺の前に料理を差し出した。