無事、外に出た私たちは伯父様と伯母様と合流した。
「シリル、アリー、ジュリ。無事でよかったわ!!」
ほっとしたのもつかの間だった。
シェーンフィルダー邸が、
燃えていた。
火は大きかった。
きっと私たちが抜け出す前には燃え始めていたのだと思う。
必死すぎて気づかなかっただけで。
私の、父も母も。弟も、まだ、あの中・・・。
「!!」
「やめろ、ジュリ。」
シリルが私を止める。
あの中にはまだ、私の家族がいる。
厳しい人たちだけど、私と血のつながった人たち。
「離してシリル!!お母様が、お父様が、フレッドがあの中にっ!!」
まだ残ってる、その言葉が出なかった。
嗚咽で聞こえなかった。
ただ、泣くことしかできなかった。


