「殿下。失礼いたします。ジュリエッタ・バルニエールです。」
「あぁ、待ってたよ。ジュリ。」
「殿下。愛称で呼ぶのはお辞めください。」
さらっと、愛称で呼ぶことに注意をして、話を進める。
「それで、殿下はなぜ私をお呼びになったのですか?」
「あぁ。今度、ジュリの家に滞在させてもらおうと思ってね。」
…?
空耳だろうか?今、殿下は私の家に滞在するとおっしゃった…?
「そ、それならば、シェーンフィルダー公爵家の方が良いかと…」
「なぜ、自分の騎士団長の家に行ってはいけないんだ?それに、ジュリの領地の家じゃない。ルキセントの家の方だ。ちなみに滞在の目的はアルドゥアン子爵家のことでもあるぞ。ルキセントの子爵の家は近くだろう?」
確かにそうだ。いや、領地の方も近いといえば近いのだが、そこまで、殿下は来るわけないか。
…ってちょっと待て。私の家には使用人なんて一人もいない…。


