午前0時に口づけを


出てきた紅茶は湯気が立って、あたたかそうだ。


「朝ですので、イングリッシュブレックファーストをご用意いたしました。スコーンとともにお召し上がりください。」

わざとなのか、恭しく頭を下げられる。

「あぁ。」

そう一言頷き、紅茶を口に運ぶ。

「!お、美味しい…。」

「お気に召したようで何より。」


セレナの入れてくれた紅茶みたいで、心も温まる。

「今日は、これから王宮へ行く。」
「私もお供いたします。」

「あぁ。」


私は謁見用の服に着替える。

かかとの高いブーツ。
男物の服。

こんなの、嬉しくなんかない。

むしろ嫌だ。


でも、なんだか、慣れてしまいそうな自分もいる、

王太子、フランシス様の騎士として、挨拶した時も、騎士服は、もちろん男ものだった。

「ジュリエッタ様。」

「どうした?」

「ご用意できましたか?」

「あぁ。またせたな。」

脱いだドレスはクローゼットにかけておく。