午前0時に口づけを


「ミシェルさまぁんVv」

私の時より、声が2オクターブは上がってる・・・。


「ん?っ、あぁ、ブリエ伯爵令嬢。今宵もお綺麗で。」

なんかあわててる。。。

「ミシェル様、こちらぁ、バルニエール伯爵ですわぁ。」

「!!」

彼は驚いた顔をした。

やはり先日の彼なのだろうか。


それにしても。

こんなパーティーに出られる、貴族が、軍にいていいのだろうか。


「バルニエール伯爵ですか。私は、アルドゥアン子爵家次男、ミシェル・アルドゥアンと申します。以後、お見知りおきを。」

話を聞きたい。先日のことや、今ここにいる理由。


すべてを。

私はわざと、彼のほうへ倒れ込む。

「大丈夫ですか。伯爵。」

「すみません。少し酔ってしまったようです。」

「それは、それは。私でよければ、テラスまでお付き合いしましょう。」

「いえ。アルドゥアン卿にご迷惑おかけするわけには。」

彼はまだ爵位がないはず。

だから、これでいい。

それにしても、ブリエ伯爵令嬢が私をものすごくにらんでる。。。。

私には、シリルがいるのに。。。

「迷惑ではありませんよ。さぁ、行きましょう。」

彼はそういって、私の肩を支え歩き出した。