「いよいよだな。」
シリルが私に言った。
葬儀が終わり、一週間。
謁見用の服を仕立ててもらい、就任のために、当主である証の物を探し出して、
毎日普通に生活し、
今に至る。
「ええ。」
女らしく、気高く、しかし、どこか男性的に。
いつも母上が言っていらしたこと。
強く、信頼されるよう、広い心を持つこと。
いつも父上がおっしゃっていたこと。
誇りを持つこと。
いつもフレッドが言ってたこと
。
私はこれらを胸の中にしまい、セレナを呼ぶ。
「セレナ。髪を結ってもらえるか。」
「ええ。ですが、なぜですか?」
「・・・・そうだな。気合い入れ・・・とでもいうべきかな。」
セレナはそれ以上言わずに私に座るよう促した。
「それよりシリル。私はもうそろそろ、謁見用の服に着替えたいのだが。ドレスで謁見するわけにはいけないだろう。」
「\\\!!で、出てくから、準備ができたら、降りて来い!!」