「ジュリ、だいじょうぶかい?」
「叔父様、よろしかったんですの?叔母様も、いいんですの?」
「なんのこと?」
私は、それ以上口を開かなかった。
叔母様に抱きしめられたから。
「何かあったら、あたしにも頼って。あたしは、貴族社会のことなんてよくわからないけど、ジュリの味方よ?」
「ジュリ、伯爵を継ぐには、たくさん問題があるかもしれない。でも。ジュリには支えてくれる人がたくさんいるんだ。」
「ありがとうございます。叔父様、叔母様。」
私は深く、深くお辞儀をした。
私は、それ以外出来ない。
私は、何もできない。
「ジュリエッタ。」
「!!悪ふざけはよして。シリル。」
シリルは、お母様とお父様とフレッドの剣を持ってきた。
お墓にいれたはずだった。
その剣は、3つともあのシェーンフィルダー家で使われたものだった。
「この3つはお前の家族の形見だ。唯一最期をみとったものだ。隠していたら、あの事件から逃げることになる。」
「逃げさせてよ・・。」
なら逃げさせてよ。。。
私を逃がしてよ現実世界から・・・。