午前0時に口づけを


「ジュリ、シリル、話がある。」

それは唐突だった。

私はお母様のこと何一つ理解してなかったんだ。

お母様も、本当は強くなんかないってこと。。。

「ジュリ、辛いと思うが聞いてくれ。これは、一生僕たちを付きまとうんだ。」


私は頷いた。

いい加減きっとバルニエール家のことはわからないといけない。

「私はバルニエール家当主ですもの。どんなことでも受け入れますわ。」

「じゃぁ、さっそく。」

伯父様は、いきなり言い放った。

「僕は襲われたのは初めてじゃない。ちがう。大切な人を失ったのは3度目だ。」


三度目・・・。

何度も何度も。。。

「一度目は10の頃。家族で別邸にいたときに、本邸が襲われた。その時は、おばあ様がやられた。」

伯父様は、しっかりと語った。

しかし、

目の焦点は少し外れていた。

私たちを見てはいなかった。

「二度目は14の頃。あの時、父上も母上もなくなった。コリーが壊れたのもその時だ。」

伯父様はもう、私たちを視界に入れていなかった。