「…そっか。でも、美紗は和磨のこと大好きなんでしょ?」
「…うん。」
彼女の小さな顔が、にこっと微笑む。
その笑顔に何人の男子が恋に落ちたか…。
いつも横にいる私にも分けてほしいくらいだ。
そんなことを考えながら、2人でトイレに向かう。
「そういえば、葵依先輩たちへのプレゼント渡した?」
「あっ、まだだった。」
1年は早いもので、今はもう冬。私の部活では、毎年メッセージカードを書くことが恒例となっている。
絵の才能のない私にとっては、地獄のイベントであった。
そんな他愛無い会話をしていると、奥から1つの言葉が飛んできた。
「木島黙れよ、ブス。」
私と美紗は一瞬固まった。木島というのは美紗の名字。
可愛い美紗をブス呼ばわりなんて…という考えが頭に浮かぶ。
少し戸惑う私の手に、小さく冷たい美紗の手が握られていた。
「葵依…行こう…。」
その声は、いつもとは違う声だった。
躓いた美紗に今度はあたしが手を伸ばす。
ずっとずっとあたしたちは二人で支えあってきた。
でも、美紗…あたし、美紗が羨ましい。あたしたち、ずっと友達でいられるのかな。可愛くていつでもだれかには守られてるよね。
………大好きで、大好きで、大好きだけど大っ嫌い。
こんな、自分が惨めで本当は一番大嫌い。
「…うん。」
彼女の小さな顔が、にこっと微笑む。
その笑顔に何人の男子が恋に落ちたか…。
いつも横にいる私にも分けてほしいくらいだ。
そんなことを考えながら、2人でトイレに向かう。
「そういえば、葵依先輩たちへのプレゼント渡した?」
「あっ、まだだった。」
1年は早いもので、今はもう冬。私の部活では、毎年メッセージカードを書くことが恒例となっている。
絵の才能のない私にとっては、地獄のイベントであった。
そんな他愛無い会話をしていると、奥から1つの言葉が飛んできた。
「木島黙れよ、ブス。」
私と美紗は一瞬固まった。木島というのは美紗の名字。
可愛い美紗をブス呼ばわりなんて…という考えが頭に浮かぶ。
少し戸惑う私の手に、小さく冷たい美紗の手が握られていた。
「葵依…行こう…。」
その声は、いつもとは違う声だった。
躓いた美紗に今度はあたしが手を伸ばす。
ずっとずっとあたしたちは二人で支えあってきた。
でも、美紗…あたし、美紗が羨ましい。あたしたち、ずっと友達でいられるのかな。可愛くていつでもだれかには守られてるよね。
………大好きで、大好きで、大好きだけど大っ嫌い。
こんな、自分が惨めで本当は一番大嫌い。
