「…ッカズさん、どうしてそんなに…優しいんですか?」




私は子供みたいに手で涙を拭いながら聞いていた。





個室風な部屋だったし周りは飛び交う店員の声や騒がしいお客の声で私が泣いているのなんてカズさんしか気づいていない。





だから余計に言いたい事も聞きたい事も迷いなく口からこぼれたのかもしれない。




この時、完全に私のタガは外れてしまっていたに違いないのだった。