私は慌てて俯く。 それを振り払うように立ち上がり、 「と…とにかくッ、今日はマーケティング練習ですッ。」 「…彩音のな。」 「…はい。」 すると 「…じゃ、試しにあそこな。」 櫂理さんが指さしたのは公園の出入口から見えるパン屋さんだった。 私は少し心が晴れるのを感じながら歩き出した。