その音がした瞬間に、香穂の顔がみるみるうちに紅く校長して行く。 私は不思議に思いながら香穂の顔を見ていた。 『ただいま』の声は無く、微かに聞こえる足音が私達の居るリビングに近付いてくる。 香穂は雑誌を、パタンと音を鳴らしながら閉じた。 私はリビングのドアと香穂の顔を交互に見る事しか出来なかった。 「ねぇ香穂、帰ってき「ただいまー」」 私の話を遮ってきた声の方を向く。 そこには、 香穂が見ていた雑誌に載っていた 『夏目 蓮』が居た。