鉄の殻に閉じ籠っている憐れな少女。 まだ少女だ。 まだ高校一年生だ。 中学を卒業してからまだ数えても間もない。 それなのに 『普通の一般人よりも優れていなければいけない』 と、こだわる部分を一流モデル並みに尖らせ、香穂が纏う雰囲気は初めて会った入学式の日よりもあきらかに変わっている。 最近の香穂は特にだ。 何かが冷たい鉄の殻を破こうとしているんだと思う。 棘があった薔薇は、今では誰もを笑顔にするチューリップへと変わったのだろうか。