「彩羽ちゃん?」 電話越しの琴音さんの声にはっとした。 「あ、ごめんなさい!」 私は歩きながら謝った。 響也さんと稜也さんか…。 「だから今日は早く帰ってきてね!」 「はい!分かりました!琴音さんの事だから、お料理はりきっているんですよね~!」 琴音さんは興奮気味の時は必ず料理をする。 しかもご馳走! おかげで私は料理が物凄く得意だ。 「よくわかったわね!さすが彩羽ちゃん!」 私は思わず笑った。 私って表情豊か? そうでもないか。 と一人で思った。