『待って!』




ぐいっ



私は左腕を掴まれてバランスを


崩してしまった




『痛っ!』


『何すんッ!』

 


ドキッ



私はあいつの腕の中にいた


文句を言ってやろうと思って


顔を上げたら、目の前に顔があった



思わず私は俯いてしまった





『のよ…』

  




そんな私を見てアイツは


フフッと笑ってて


私は恥ずかしかった


早くこの場から逃げたくて






『はっ離して!!』






緊張して、声が震えたけど


ちゃんと聞こえたかな


そんな事を考えていたら


頭の上から声がした





『まりあ、可愛い』





耳に息がかかって


心臓が早く動く




『一緒に学校行くぞ』




そう言うと掴まれてる腕を


手に変えて引っ張られた




『ちょっ』