手の力を少し弱めて
喉で笑ってる拓斗に微笑みもせず
今日二回目の"おはよう"をいう
『まりあー、腹減ったべ』
屈託のない笑顔は出会った頃のまま
だからって、噛みついてくんなバカ
それでも、拓斗の笑顔につられて微笑む
『リビング、凄いよ?』
それだけ伝えても、拓斗は苦笑い
私よりは状況を把握してるみたい
『ご飯と片付けしとくから』
『シャワーでも浴びてこれば?』
『加齢臭が臭ってるよ?』
『は?、マジで!?』
わきとかも匂ったあとに枕まで匂う
朝からノリのイイ拓斗をほっといて
リビングに向かう
メニュー