私が何も言わないと


華那が睨むようにブレザーを見る


まるでちっちゃい子が拗ねてるように


それに見かねて面倒くさいなって



『誰のか分かんない』


『拾ったの』



少し投げやりになってしまった


華那は知ってか知らずか「そぉっか…」


といって いつもの顔に戻り


さっきの話の続きを喋り始めた



私はそれに曖昧な合図ちをうちながら



椅子にブレザーを掛け腰をおろしすと


それに合わせて華那も机に頬杖をつく




いつもとまるで変わらない光景




雲ひとつない空を眺めて


一人想いをはせる