コンシェルジュは エレベータを開き 8階のボタンを押してくれた 私はエレベータに乗り込み コンシェルジュの綺麗なお辞儀を横目に 硝子張りになっている エレベータの外を眺めていた 『大丈夫』 私の口から漏れた言葉は いつから降りだしたのか エレベーターに強く当たる雨の音に かき消されていった 雨の雫で街の灯がキラキラと輝いている その綺麗な光景に少し心が震えた