いちごアメ

~次の日~


「玲央…今日話ある…」


私は玲央の教室に行って、玲央に話し掛けた。


「了解~」


玲央の笑顔はとても無邪気で、見てられずに目を反らした。


「凜!!」


後ろを振り向くと、汗だくの凌………。


「凌……、ごめん…」


ポケットからハンカチを出して、凌に渡した。


「玲央、バイバイ」


自分なりの精一杯の笑顔を玲央に向けた。


「凌…、帰ろ?」


そこから、放課後になるまでの時間がいつもより長く感じた。



私が昨日から決めていたこと……

無邪気な笑顔で『さよなら』と言おう。

最後の記憶だけは、綺麗なままで。