今まで生きてきて中で
こんな気持ちになったことなんて
1度もなかった
本当になんなの?
「なー?ゆ…」
「ゆずーっ!」
「あ、優雨」
ジェットコースターに乗り終わった
優雨と俊くんがあたし達のところに
戻って来た
「あれ?千隼いたの?」
「お前達が来いつったから来たんだろ?」
「待ち合わせ時間に来ないから来ないと思ったー」
「俊にメールしただろ?」
「忘れてたわ!ごめん」
「お前らまじありえねー」
「あ!不在着信入ってた!」
「あ、俺も」
「俺がしたんだよ!」
「あはは、ごめんねぇー」
「もーいーわ」
こうして見てたらこの3人って
本当に仲がいいんだなって改めて思った
なんだか私…
場違いな気がする
3人は昔から一緒にいるし
本当は3人でいたいんじゃないかな?
「ゆーずーっ?大丈夫?気分治った?」
「え?あ、うん。もう大丈夫」
「良かったー!じゃまた乗りに行こぉ?」
「あー… あたしやっぱいいや」
「えっ!?なんでぇー!もっと遊ぼーよぉー!ただでさえ柚はバイトばっかで遊べないんだから!今日ぐらい最後まで一緒に遊んでよぉ…」
しゅ、ってした顔をして
あたしの顔を覗きこむ優雨が可愛いくて
つい、うんって頷きたくなるけど
「ごめん、さっきバイト先からヘルプ頼まれたんだ。本当にごめんね」
あたしがいない方が絶対楽しいし
なにより私がこの場にいたくない
これ以上
「マジかよ、柚癸」
千隼の側にいたくない
「うん、だからごめんね」
嘘ついてでもいいから
この場所から逃げたくて
1人でゆっくり考えたい
「わかったぁ… じゃゲートまで送る…」
「ごめんね、ありがとう」
「当たり前じゃん!じゃ行こぉ?」
「うん」
ごめんね、優雨
それと、ありがとう
隣で悲しそうに笑う優雨を見つめながら
心の中で言った
