キューピッドちゃんのお家

「な…なぁんだ居ないんじゃん」
1人は安心した様に言う。
「あーあ。心配して損した」
みんなホッとする。
「帰ろうぜ」
1人の男子は後ろ頭に手を組み、家から離れようとする。
「でも怖かったね」
1人の女子の言葉にみんな「ね~」と声を揃えた。
みんなが、ドアを離れようとした瞬間、ギィッとドアが開いた様な音がした。
その瞬間5人は固まる。
そして急いで5人は振り返る。
シーン
ドアは、開いた気配がない。
「い…今開いた?」
1人は同意を求めるようにみんなの顔を見る。
「居るんじゃない?」
「やだぁー」
女子同士くっついて、ドアを見る。
「も…もう一回…押してみるか?」
1人の男子が言った。
「や…止めとこうよ」
1人の女子は消極的に言う。
「や…やってみようぜ。このままだと俺等かっこ悪いじゃん。行ったのになんもしてないとかさ。」
1人の言葉にみんなは不満の声を漏らす。
「えー」
そうは言いつつも、みんなまたドアの前まで来る。
「お…押すのか?」
「お…おう」
そして、もう1度押した。
ピンポーン
またインターホンがなり、その瞬間急いで逃げるが振り向くと
開く気配がない。
「居ないじゃん」
もう逃げるのを止めて1人は言う。
「ねーもういいじゃん帰ろうよ」
女子1人は、もう1人の女子の腕を持って言う。
「さっきの音は何だって言うんだよ」
「知らないよ」