「…そうだよ」



俺が答えると



「ありがとうございました!」



って頭を下げて、走って行ってしまった。



壁に凭れかかって、ズルズルとその場に座る。



はぁ…とため息を1つ。



なんであの子じゃダメかなんて自分でわかってる。



俺は凪柚が好きだから…。



今まで好きな子がいなくても、誰かをフルのが辛くて、苦しかった。



傷ついてるのは相手なのに…



俺が落ち込んじゃいけないのに…。



こんな気持ち、もう嫌だと、今改めて思ったんだ…。