「この子もある意味スゴいよな。俺らのクラスの奴なんか、蒼生が樹月さんを好きなのみんなが知ってるっていうのに」
潤哉は勢いよくコップの水を飲み干した。
俺の気持ちなんかバレバレなわけね。
なんか悔しいような、恥ずかしいような…そんな感じ。
まぁ、さすが二年間同じクラスなだけある!
と言った方がいいのか?
うちのクラスは2年から持ち上がりで3年になったから、みんな仲がいいのかもしれない。
「つーか、後輩にコクられるのって初めてじゃね?」
「だから困ってんだろ…」
俺はため息まじりで返す。
「いつもみたいに振っちゃえば終わりだろ?あんまり期待持たせるようなことすんなよ?可哀想って思うかもしんないけど、返事が遅ければ向こうだって期待すんじゃん。逆に傷つけるって」
「わかってる。ただ…その子はなんで俺を好きになったかが全然わかんねぇんだ」
「そんなの俺だって知らねぇよ」
潤哉に冷たく言われて、俺がしょぼんとしているところに、
「お待たせいたしました」
と、店員さんが注文した飲み物を運んできた。