お互いに少し笑い合って、



『じゃあ、いつものとこでな』



と、電話を切る。



俺は両手で髪をクシャクシャとして、リビングの扉を開けた。



母さんは買い物に出ていて、いつもは賑やかな室内が今はシンとしてる。



「ふぅ」



息を吐いてソファーに座ると、膝の上にピーチが乗っかってきた。



俺はノドの辺りを指で擽る。



するとピーチは、ニャーと甘い声で鳴いて、膝の上でゴロゴロと転がった。