歩き始めてしばらくした頃、凪柚が前方の空を指差した。



「蒼生くん!見て見て!」



凪柚の指差した先に見えたのは虹だった。



はしゃぎすぎってくらいに凪柚ははしゃいでる。



隣で俺が小さく笑ってると、凪柚は顔を真っ赤にして



「だって虹好きなんだもん!」



って言った。



そんな凪柚もかわいくて、俺は



「うん」



って返した。



凪柚の笑顔が好き。



たったそれだけの理由って思われるかもしれない。



それでも君を守りたいと、



この時俺は、そう強く思ったんだ。