凪柚は不思議そうな顔で俺を見た。



誤魔化しようのないことだとはわかってる。



でも凪柚のことはすごく大切なんだ。



今までとは違う気持ち。



たぶん俺は凪柚が好きなんだと思う。



まだ三日…出会ってから四日しか経ってないけど、



この気持ちは本当だと思いたい。



外の雨はさっきよりも音をたてて降っていた。



玄関を出て空を眺める。



しばらく止みそうにない。



これじゃ傘でも間に合わない。



俺はそう思ってため息を吐いた。



同じタイミングで凪柚もため息を吐く。



それがおかしくて、二人して笑った。



「蒼生くん、さっきまで暗い顔してたのに、変なの!」



「変ってなんだよ。凪柚だってため息吐いたじゃん」



そんなこと言い合ってる間に、いつの間にか雨は止んでいた。



「思ったより早かったな」



俺が言うと、凪柚は軽く頷いて、



「よかった」



って言った。



俺的にはちょっと残念かな。



それを口に出せるハズもなく、俺も凪柚の言葉に頷いた。