小林百合…私は自分が嫌いだ。
私はお兄ちゃんみたいに眩しいスポットライトなんて当たれない。昔から…ずっと。麗華が学校に来なくなってから私はよくそんなことを考えた。毎朝毎朝私を学校に送り出すお母さん…制服を見て溜息ばっかついてる。"どうして貴方はお兄ちゃんみたいにイイコじゃないの?"
生まれて何万回も聞いてきたセリフが頭をグルグル回ってるんだ。その度にごめんって。お兄ちゃんは頭も良くて運動神経も抜群でかっこいい…昔は本当に自慢のお兄ちゃんだった。でも…成長するにつれ憎い存在になっていった。お兄ちゃんなんていなければ良かったって泣く夜もあったんだ…。