―江戸時代恋絵巻―

―レイラside―

『…ん…』

あぁ…また気を失ったんだわ
でもここ…どこかしら

夜なのね…辺りは暗闇でよく分からない…

自力で起き上がる

『いたたっ……あら?あの時よりは痛みが引いてる…』

体と髪も綺麗になってる…血でべっとりだったのに

「起きたんだな」

『きゃ!』
突然、声をかけられたものだから悲鳴じみた声が出てしまった

「悪い…驚かせたな」

『本当よ…驚いたわ』
あ…ここはきっとお礼を言うところだったんだわ!
あー!私としたことが…先に本音が出るなんてっ…

「助けてやったのにその口の聞き方は無いんじゃないのか?」

カッチーン

『…この私に…今、何て言ったのかしら?!』

勢いで立ち上がる

「助けてやったのにその口の聞き方は無いんじゃないのか?と言ったんだ」

『二度も言うんじゃないわよ!』

「お前が何て言ったのか?と聞くから言ってやったまでだ」

『あ…あんたねっ…』

男に詰め寄る
と…その瞬間に

ぶわっ

いきなり風が吹いた

『っ…』
突風に瞬間目を瞑ってしまった

「突風だな…」

そう言った男をもう一度見ると

『……』
言葉を失った
綺麗だった

雲に隠れていた満月が露わになって私達を照らす
男…いや、彼は
とても端正な顔立ちをしていて
女の私から見ても美しいと感じた

ちょっと悔しいわね…

でも…あの艶やかな黒髪なんてとても美しい

私が彼に感じた第一印象は『生意気』

それと

『美しい』


だった