孝介くんが有名…?


家に帰った後も悠はない脳をフル回転させて考え込んだ。


「だって、欄中ではあんな感じの人だったし…有名といえば有名なのかな。」


考えても考えても、頭が痛くなるばかりで結果が見えてこない。



「もう!悠ちゃんったら、ゴハンだっていってるでしょ!」

悠ママが二階に続く階段をドンドンと上がっていく音からまもなくすると、凄まじい響きを立てて悠の部屋の扉を開けた。
「…うわぁ!びっくりした。ゴハン?はーい」

悠ママは少し違和感を感じたが、部屋に散らばっていた本を手に取った。
「んもう!全く、考え事なんて珍しい。」


悠ママがふと目に写った先にあったもの…


「…保高?」


それは、紛れもなく悠の中学卒業写真に写った保高孝介だった。