「そのね、生徒の格好がどこかで見た事あるなって思ってて…、」 「どこでですか?」 悠の問いに佐奈はゆっくり答えた 「ここよ、学校でね。」 佐奈は事情が悪かった友達の悩みを聞いていた時に廊下でその生徒が横切って行くところを覚えていた 「その時に後ろについていた女の子がいてね。それが…」 「それが…?」 「…悠ちゃんだったの。」 「私!?」 「遠かったし、横顔しか見てないけど悠ちゃんだった。確かに」 「私…、その生徒って誰なんですか!」 「保高 孝介よ。彼は有名だから」