「孝介…旭…。」


呟きながら階段の影から現れたのは砂稚だ。

孝介がいなくなったと思っていたが、見えない部分に隠れていたようだ。


「保高孝介…。どこかで聞いたことのある名前。」

砂稚は数分考え込みはっとしたように思い出した。

「孝介!あいつねそれに旭と言う名前も…、やっぱり気に入らないわ!



笹本 悠、あんたはね」


砂稚はなにか掴んだ様子で校舎へと入っていった。