特にすることも
ないので、私は着替えや
身支度を済ませてから
リビングに行くことにした。

『おはよう、美静』

「あ、おはようっす」

リビングには泡のついた
スポンジを持った美静が居た。

皿洗いでもしていたんだろうか。

「嬢、朝食用意しますか?」

『うーん、あんまり食欲ないや』

そう言うと、美静は
「そうっすか」と寂しそうに言って
キッチンに戻ってしまった。

悪いことをしたな。

頭では分かっているが、
体が受け付けないのが本音。
こればかりはどうしようも無い。