紗羅は大分元気になった。
バレンタインデーという事もあり、
テンションが高い。
「ねぇ、望美は誰にあげるの?」
紗羅は目をきらきらと輝かせて、
私の目を見つめている。
「まだ決まってない。でも、
友チョコは仲のいい人にあげるよ」
「うちもそうする!うち、望美の事
親友だと思ってるから、
誰よりも腕によりをかけて作るよ」
「私も〜」
本当は誰にあげるか、決まっている。
だけど紗羅が聞いたら、
何と言うだろう。本当に
心の底から応援してくれるのだろうか。