誰もが夏だと認めるこの蒸し暑さ。
アイスをお腹が壊れるまで食べたくなる。
梅雨の時期も終わって、
滅多に雨も降らなくなった。
「そういえばもうすぐ夏休みだね」
私たち3人に慣れてきた如月君が言う。
「そうだね。来年受験だし、
うちらで思いっきり遊ぼうね!」
乗り気で紗羅は話している。
私も彼らの話には大賛成だった。
「あー。夏休みが待ち遠しいな」
健太郎が叫ぶ。
「でもうち痩せなきゃ。
海も皆で行きたいし」
紗羅が少し困ったように呟く。
「おいおい、文月。
そんな事言うんだったら俺も同じだ。
男として恥のないように
筋肉つけないとなぁー。
あ、そうだ。萩野!
一緒に筋トレしようぜ!」
健太郎って筋肉ないんだっけ?
如月君の筋肉は凄そうだ。
なんたって去年は……。
「ごめん、間に合ってる。
俺、喧嘩三昧で鍛えられてるから」
最近では冗談も飛ばしている。
たまに冗談に聞こえなくて、
震えそうになる事はあるけれど……。