「優来…」
「何だよ?」
「私、優来のことが好き!」
「………」

え…?
反応してくれないの?

「優来…」
「真里香!」
「え……愛美」

そこには、涙でぐちゃぐちゃの愛美がいた。

「私も優来くんが好きなのに!」
「え…だって」
「真里香、好きじゃないって言ってたじゃない!」
「そんなこと…!」

「悪ぃ…真里香」
「え…?」

私と愛美の言い合いに口を挟んだのは優来。

なによ…優来。
何を言う気なの…?


「ごめん。俺、愛美のことが好きだから…」

優来は膝を着いて両手で顔を押さえる愛美の肩を抱いた。

「え…やめてよ…なにそれ」

なんで…
愛美、好きな人出来たって…

「い、いやぁー!!」


バッ…


「はぁ…はぁ…」

ゆ、夢…か。

私は、優来の夢を見たようだった。

今の、夢…。
愛美が…優来のこと…

私は、頭を押さえた。

ダメだ…
私が優来のことが好きなんて言ったら…


「優来に告白なんて……出来ないよぉ…」

涙が止まらない。

今日もまた、優来に会う。
私は、優来への接し方が分からなくなった。