急いでそれぞれのケーキをお皿に載せるとトレーにのせて
俺はカウンターに置いたまま結菜の所に向かった。
すると事務所のロッカーの後ろにしゃがみこんでいる結菜の姿があって
手に取るように結菜の思ってることが分かった俺は少し意地悪をした。
「今、バイト中なのにどうしてそこでサボってるんだよ」
すると彼女はすぐに立ち上がって「すみません!」と言って事務所から出ようとする。
そんな結菜の手を掴んで
「カウンターの上にあるトレーにのったケーキをさっき来たお客様の所に持って行って」
と頼んだ。
そして彼女は少し淋しそうな顔をしたがすぐに「はい!」と言って頷いた。

