「嫌です!私は……私は翔太さんのことが こんなに避けられたって、名前が嫌いだって言われたって 好きなんです! 去年、一生懸命毎日大学合格するために毎日図書室で頑張る翔太さんを見ていたら 頑張る気持ちをもらって、だんだん見ているうちに気になるようになって 気付いたら好きになってたんです!」 ぎゅっと俺の腕を握って俯きながら彼女はそう伝えてきた。 彼女の思いを聞いた俺はいつの間にか脈拍が速くなっていた。 そして不思議とぎゅっと強く俺の腕を握る彼女を嫌だと思う自分はどこにもいなかった。