「そんなの翔太さんの態度と顔を見れば誰でも分かります。
もう嫌なんです!こんな風に私だけ対応されるのが……
高校生の翔太さんは絶対こんな翔太さんじゃなかったです!」
彼女は溢れだす涙を今度は自分の手の裏で強く拭いていた。
「そんなことしたら……」
目の周りまで赤くなっちゃうって言おうとしたけど俺はそこで止めておいた。
彼女の目は冗談とは思えないくらい真剣なまなざしをしていたから。
……分かってるよ。
俺だってそんなの自覚してやってるんだからそれくらい分かってる。
「教えて下さい。私の名前を嫌がっている訳を。
私のことが嫌いだったら嫌いだとはっきり言って下さい!」
彼女はもう止まらなかった。

