「ど、どうかな……?」 一口食べた早穂ちゃんに恐る恐る聞いてみる。 「うん……すっごいまずいね。作り直そう」 サラッとひどいことを言われたけど、へこむ暇さえ与えてくれない。 五個目が完成した時。 「んっ?」 またダメだしされると思って目を強くつぶる。 「……おいしい!!」 「え?ホントに!?」 「うん。さっきまで全然ダメだったけど、すごっくおいしいよ!!」 「やった!!ありがとう」 さっきまではへこんでたけど、おいしいって言葉だけで立ち直ってしまった。