痛みをこらえながら、お礼を言う。 すごい痛い……。 膝からは血が滲んでいる。 もう、サイアクだよ……。 自分が情けなくて涙が溢れそうになった時。 「なにこれ?」 そう言って、ぐちゃぐちゃになったラッピングを手に取る。 「そ、それは……」 「ケーキ?もしかして、琴音が作ったとか?」 驚く勝也に、小さく頷く。 「勝也のために作ったんだけど、ぐちゃぐちゃになっちゃった」