「失礼なこと言わないでよ!ちゃんと作れるから」
「ホントかな?まぁ楽しみにしてるよ」
「お姉ちゃんにはあげないよ?」
そう言う私に対して、ニヤニヤするお姉ちゃん。
「ふふっ。勝也くんにあげるのね?変なものあげたらダメだよ」
「もうっ、あっちに行ってて」
「はいはい」
赤い顔でお姉ちゃんをキッチンから、追い出す。
勝也にあげることがバレて恥ずかしいのと、失礼なことに対しての怒りで、顔が熱くなる。
だから、二つの感情が混ざって変な顔になっていると思う。
それから、私は黙々とチョコケーキを作った。
早穂ちゃんに言われたことを注意しながら丁寧に。



